【2019解答速報】大阪大学の英語の全文和訳と解説【2月25日実施】

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このページでは、2019年2月12日に実施された大阪大学(外国語学部以外)の英語長文問題の全訳と、重要な箇所を中心とした解説を掲載しています。

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2019年度大阪大学(外国語学部以外)の和訳

第1問(A)-全訳

1877年12月、トーマス・エジソンは、蓄音機に「メリーさんのひつじ」を録音し、それを再生するという歴史的偉業を成し遂げた。このことは単に「科学の歴史における新時代の幕開け」というだけではなく、人間の声の革命でもあった。それ以前は、人が話すのを聞くという行為は専らその場限りの経験でしかなく、話し手の口から音が発せられたときにそれに耳を傾けていなければならなかった。たとえばエイブラハム・リンカーンのゲティスバーグ演説などのような、蓄音機の発明以前の偉大な演説を文字で読むことはできるが、大統領がどれほど正確にその原稿を読み上げたのかは、永遠に失われてしまっているのだ。蓄音機は言葉が発せられる様をありのままに捕捉したが、そのことは言葉そのものと同じくらい重要なことであろう。人が「私は大丈夫です」と言ったとき、その声色によっては実は大丈夫ではないということを伝えているかもしれないのだから。

英文解釈・解説

トーマス・エジソンの蓄音機、エイブラハム・リンカーンのゲティスバーグ演説がさも当然のように出てくるが、出題者の「こんなの常識でしょ?」という感じが伝わってくる。解釈の点で特に難しい点はないので、重要な単語のみを示す。

・phonograph: 蓄音機
・epoch: 新時代(の幕開け)
・exclusively: 専ら;~のみで
・predate: (時間的に)~に先行する
・deliver: (演説など)を行う

下線部完全直訳(参考)
その時より前、誰かが話すのを聞くことは排他的に生の経験だった。その音が話者の口から生じた時、あなたは聞いていなければならなかった。私たちは、エイブラハム・リンカーンのゲティスバーグ演説のような、蓄音機に先行する偉大な演説の文書を読むことができるが、どのくらい正確にその大統領がそのセリフを読んだかは永遠に失われている。

第1問(A)-解答

それ以前は、人が話すのを聞くという行為はその場限りの経験でしかなく、話し手の口から音が発せられたときにそれに耳を傾けていなければならなかった。たとえばエイブラハム・リンカーンのゲティスバーグ演説などのような、蓄音機の発明以前の偉大な演説を原稿で読むことはできるが、大統領がどれほど正確にその原稿を読み上げたのかは、永遠に失われてしまっているのだ。

第1問(B)-全訳

ここ数年の間、人間と動物における運動と体重減少の調査が相次いで行われ、次のような結論に至った。すなわち、運動そのものは体重を落とすのに効果的な方法ではないということであった。運動によってどれくらい余分なカロリーを燃焼させているかを検証したところ、これらの実験の大半で、参加者が減らした体重は、数字の上では予想よりもはるかに少ないものだった。この研究を行った科学者たちは、人間であれ動物であれ、運動をすると、運動をしない場合よりも空腹になり、運動後により多くのカロリーを摂取する傾向にあるのではないかと考え、ときにはそれを証明することもあった。

英文解釈・解説

下線部の構造は複雑ではないが、下に示すように、全くの直訳ではかなり意味が分かりづらくなってしまう。訳す順序を入れ替えたり、言葉を補足するなどの作業が必要になる難易度の高い問題だ。

下線部完全直訳(参考)
これらの実験の大半の中で、数学的に、彼らの運動でどれくらい多くのカロリーを彼らが燃やしているかを考えて、参加者は予想されるだろうよりもはるかに少ない体重を減らした。この研究に巻き込まれた科学者たちは、運動をする人々は、彼らの種が何であろうとも、身体的な活動の後により空腹になりより多くのカロリーを消費する傾向にあるということを疑いときどき示した。

第1問(B)-解答

運動によってどれくらい余分なカロリーを燃焼させているかを検証したところ、これらの実験の大半で、参加者が減らした体重は、数字の上では予想よりもはるかに少ないものだった。この研究を行った科学者たちは、人間であれ動物であれ、運動をすると、運動をしない場合よりも空腹になり、運動後により多くのカロリーを摂取する傾向にあるのではないかと考え、ときにはそれを証明することもあった。

第2問-全訳

※便宜的に段落番号を振っています。

1.

解決すべき問題があるという時は常に、何かやりたいことがあるが、それを達成するための直接的な手段がないという時である。私たちが日常生活の中で達成する目標のほとんどは問題解決を必要としないが、これは、そうした目標達成を可能にする習慣あるいは事前知識を私たちが持っているためだ。たとえば、職場まで行くにしても、一連の決定と行動が求められるし、それらは極めて複雑な場合もあるが、通常は決まりきった手順に則って自動的に実行されている。私たちは、車を発進させる方法や、どの道を通っていくか、といったことを知っている。しかし、ある朝、車のエンジンがどうしてもかからなかったり、あるいはいつもの道が塞がれてしまっていたりすると、そのとき初めて、私たちは解決すべき問題に直面することになる。実社会の問題の多くがそうであるが、こうした問題は定義が明確でなく、解決のためのはっきりした手順や規則がない。たとえば、どうしても車のエンジンがかからない場合、さまざまな戦略や解決策が試されることになる。バッテリーが上がっている場合は、他の車からのジャンプスタート(ケーブルでつないで電気をもらう方法)をすることができる。そうでなくても、配偶者や恋人、友人などから車を借りることもできるし、車を諦めて公共交通機関を利用することもできる。

2.

明確に定義されていない問題というのは、人間にとっては非常に簡単に解決できる場合もあるが、コンピューターにとっては、それが私たちの知っていることをすべて知っているのでない限り、解決することはほぼ不可能である。これとは対照的に、明確に定義された問題―心理学者によって研究された多くの問題も含めて―もある。これが意味するのは、現在地から行きたい場所へ到達するために適用可能な、明確な一連の規則が存在するということである。人工的な問題は基本的にこの性質を持つ。例としては、アナグラム問題(クロスワードをしているときに遭遇しうる)、数独、あるいは、3手でチェックメイトさせることを求めるチェスの問題などがある。問題が明確に定義されていれば、原則的には、それを解決するためにコンピュータプログラムを書くことが可能である。

3.

問題解決が人間の知能における重要な特徴であることは明白である。一般的に、動物は固定された行動パターンで進化してきた。彼らがすることの中には、非常に賢く見えるものもある。例えば、鳥などの一部の動物は、数千マイルもの距離を移動し、(基本的に)正しい場所へと渡ることができる。ミツバチは、洗練された暗号を使って仲間の生き物に蜜の場所を知らせることができる。捕食動物は、餌を捕らえるために複雑な戦略をとる、といった具合だ。だが、これらの行動は進化を通じてゆっくりと獲得されてきたものであり、個々の動物がそれぞれに変更することはできない。もし環境が変わった場合、個体がその行動を適応させることは不可能なのだ。中には、まったく新しい問題を解決するために、道具を工夫して使用した証拠がある動物もいるにはいるが、一般的に、過去に直面したことのないまったく新しい問題を解決するという行為は、私たち人間という種を、ヒト科の動物も含めた人間以外の動物と区別し、異なるものとするものである。ネアンデルタール人は非常に洗練された技能を持っていた―例えば製造用具や狩猟用獲物など―が、これらの技能はそれぞれに孤立したもので、相互に関連してはいなかった。それがゆえに、彼らは異なる種類の獲物に遭遇した場合、彼らは道具作りの技能を適応させることができなかった。これとは対照的に、私たち自身の種であるホム・サピエンス・サピエンス(新人)は、製造物の造形を素早く適応させ、変化する目標を達成することができた。おそらくこのことが、私たちが唯一のヒト科の種として今日にまで至る理由なのであろう。

4.

一般的に、人間の知能は進化によって固定された行動パターンに頼ることはなく、習慣学習に依存することもない。人間はあらゆる種類のまったく新しい問題を解決することが可能であり、実際に解決してきた。それがゆえに、私たちはこれほど高度なテクノロジーを開発してくることができたのだ。私たちが人間の知性を理解したいのなら、定義の明確な問題も、不明確な問題も、どちらも解決することができるのはいったいどうしてかということを研究する必要がある。すべての問題において独自の正しい解決策があるわけではないが、そのことは、その問題の解決を諦めたほうがいいということを意味するわけではない。たとえば、人間にも機械にも、ほとんどの位置において、チェスの駒の最善の動きを計算することを保証することはできないが、最善に近い動きが特定可能であることは間違いない。人類最高の科学者はグランドマスター(チェスの最上位選手の呼称)に近い。科学もまた、絶対に正しい知識を提供することはできないのだから。ニュートンの力学のような偉大な科学理論でさえ、後から見れば、ある点では不正確かまたは限定的であることが示されうる。ニュートンのケースでは、光の速度よりはるかに遅い速度で動くシステムでは不正確さを検出することはできず、ニュートンの物理学は、その原理を使用してあらゆる種類のテクノロジーを開発できるほど真実に近かった。

(出典:Jonathan St B. T. Evans, Thinking and Reasoning: A Very Short Introduction)

第2問-解答

(1)(i) ハ (ii)ハ (iii)ニ (iv)ニ (v)ニ

(2)たとえば、職場まで行くにしても、一連の決定と行動が求められるし、それらは極めて複雑な場合もあるが、通常は決まりきった手順に則って自動的に実行されている。

(3)(A) ロ (B) ニ (C) イ

(4)現在地から目的地へ到達するために適用可能な、明確な一連の規則が存在するという性質。

(5)チェスの名人であっても、あらゆる局面で常にチェスの最善の手を計算することはできない。これと同様に、科学者は、科学によって完全に正しい知識を提供することはできず、後になって間違っていたことがわかることもあるから。

(6) ハ

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