First Love (by Utada Hikaru)の英語歌詞を徹底解説!

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洋楽じゃないけど好きな曲なので歌詞の英語を解説します。

この曲は1999年3月10日リリースの1stアルバム「First Love」の4曲目に収録され、同年4月28日にシングルカットされています。

発売当時、彼女はまだ16歳。驚くべき才能です。

宇多田ヒカル – First Love

First Love (by 宇多田ヒカル)

作詞・作曲:宇多田ヒカル

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歌詞

こちらをご参照ください。

Pick Up! #1

You are always gonna be my love

いつか誰かとまた恋に落ちても

I’ll remember to love

You taught me how

あなたはこれからもずっと大切な人

(いつか誰かとまた恋に落ちても)

私は忘れない 愛するということ

あなたが教えてくれたから

対訳:管理人

You are always gonna be my love

be gonna = be going to

my love「私の愛する人」

be gonna は be going to のくだけた表現です。学校のテストに出ることはないでしょうが、日常の英会話では頻繁に使用されますのでぜひ覚えておきましょう。

be gonna (be going to) は「これから~する」という意味の『未来』を表す表現です。ここに「いつも、常に」を意味する always が付け足されることで「これからずっと~する、いつまでも~する」といった意味になります。

ここでの love は「愛」ではなく「愛する人、大切な人」といった意味です。この文はSVC(第2文型)ですので、S=C、すなわち You = my love と考えるとわかりやすいでしょう。

I’ll remember to love

I’ll = I will

will はもちろん未来を示す助動詞ですから、次の例のように未来を表す語句と一緒に使うぶんには全く問題ありません。

It’ll be raining tomorrow.
「明日は雨だろう。」

ただし、未来を表す語句がセットになっていない文でも will を単に「~だろう/でしょう」などと訳して終わりにしてしまうと、理解度が一気に下がってしまいます。

ここでの will もそうです。

単に「私は愛することを思い出すだろう」と訳して終わりでは、英語の意味を理解しているとは言えません。

では、tomorrow などの未来を表す語句が will とセットになっていない場合は、何を意識すればいいのでしょう。

それは、近くに when や if が使われている文があるはずだということです。

When the game is over, I’ll call you.
「試合が終わったら電話するね。」

If it rains, I’ll pick you up.
「もし雨が降ったら車で迎えに行くよ。」

上の2つの例のように、I’ll call you や I’ll pick you up には tomorrow のような未来を表す語句はありませんが、when ~ や if ~ の部分がそれに相当していることがわかります(文法的には『条件節』と呼びます)。

そして、ここが大事なところなのですが、どちらの文も「~だろう」とは訳していません。

「~だろう」と訳してはいけないということではなく、will を見たら機械的に「~だろう」と訳して終わり(思考停止)ではダメ、ということです。

これからは、will を見たらどこに未来を示す語句があるかを探し、なければ when や if のような『条件節』がないか探す、というように、「なぜ will があるのか」を考えるようにしましょう。

さて、本題に戻ります。

I’ll remember to love には未来を表す語句がありませんから、条件節を探してみましょう。

見つかりましたか?

そうです。

ここでは、直前の日本語歌詞「いつか誰かとまた恋に落ちても」が条件節ですね。

「(たとえ)~しても」は even if で表せることを知っていれば、ここに if があるということに気付くことができますね。

(ちなみに「いつか誰かとまた恋に落ちても」を英訳すると even if I fall in love with somebody else again someday のようになるかと思います。)

remember toV
Vすることを思い出す、覚えている、忘れない」

ここでの love は動詞(愛する)ですので、直訳すれば「愛することを思い出す(覚えている、忘れない)」となります。

※「思い出す、覚えている、忘れない」のどれで訳すかは文脈次第です。

基本的に動詞の love は目的語を取る(I love you. など)のですが、ここでは目的語がありませんので、上手く日本語に訳すなら「人を愛する」のようにするとよいでしょう。

下の例の read や sing がわかりやすいですが、日本語で「~を」がないと物足りないときは、その動詞から自然に連想される一般的な語句を目的語として補うとスムーズになることがあります。

I like reading.
「私は本を読むことが好きだ。」

I don’t like singing.
「私は歌を歌うのは嫌いだ。」

ちなみに、高1あたりで remember toV(不定詞)と remember Ving(動名詞)の意味を区別する必要があることを学習します。

※remember Ving
Vしたことを思い出す、覚えている、忘れない」

上のように、remember Ving の場合、Ving は「過去にしたこと」を意味します。

少し例を挙げておきます。

remember toV の場合

Remember to buy some milk on your way home.
「帰りに牛乳を買うのを忘れないで。」

I didn’t remember to go to the dentist today.
「今日歯医者に行くのを忘れていた。」

remember Ving の場合

Don’t you remember hitting me yesterday?
「昨日私を叩いたことを忘れたの?」

I surely remember being in the library that day.
「私はその日図書館にいたことをはっきりと覚えている。」

You taught me how

how は「方法」という意味を持ちますので、直訳すると「あなたは私に方法を教えた」となりますが、いったい何の方法でしょう?

このように how 単体で使われている場合は、直前までに出てきた語句が隠されている、言い換えれば省略されていると考えましょう。

how の後には SV または toV を続けることができます。

ここでは、文意を考えると直前に出た to love が省略されていると見るのが自然でしょう。

つまり、You taught me how (to love)「あなたは私に(愛する)方法を教えた」という意味で捉えることができます。

誤訳多し

I’ll remember to love You taught me how

この部分をネット上で検索すると、いろいろな誤訳が見受けられます。

歌詞の書き方の問題かもしれませんが、この2つの文を組み合わせて訳してしまい、結果として誤訳になっているように見えます。

下にいくつか例を挙げましたので、どこが間違っているか考えてみましょう(これまで解説してきたことの復習が目的であって、誤訳した人を非難する意図はありません)。

1.あなたが教えてくれた愛を覚えているでしょう

2.私はいつもあなたが教えてくれた愛を思い出す

3.あなたが教えてくれたこの恋心、ずっと忘れないよ

わかりましたか?

どれも共通して、to love の love を名詞として捉え、最後の how を無視しているのです。

これを「ニュアンス」と言って逃げているようでは英語の上達は見込めません。

一言一句理解することに努めてほしいと思います。

Pick Up! #2

You will always be inside my heart

いつもあなただけの場所があるから

I hope that I have a place in your heart too

あなたはいつまでも私の心の中にいる

(いつもあなただけの場所があるから)

あなたの心の中にも私の場所があるといいな

対訳:管理人

You will always be inside my heart

will があるので時制は『未来』ですね。ここに always があると「これからずっと~する、いつまでも~する」の意味になるのは上にも書いた通りです。

be動詞の後に場所を表す表現がある場合、be動詞は「いる/ある」と訳します。

I am here.
「私はここにいる。」

Your bag is under that desk.
「あなたのバッグはあの机の下にある。」

Were you at the station then?
「あなたはそのとき駅にいましたか?」

inside は名詞、副詞、前置詞などの役割がありますが、ここでは後ろの my heart と合わせて前置詞として働き、「私の心の内側に」のような意味を表しています。

ここで文法的に重要な補足をします。

be動詞を使った文は、「~がいる/ある」という意味と「~である」の意味の2通りがありますが、これは文型が違います。

I am here.
「私はここにいる。」

上の文はSV(第1文型)です。

S: I
V: am
(M: here)

これに対し、

I am a student.
「私は学生だ。」

上の文はSVC(第2文型)です。

S: I
V: am
C: a student

be動詞を見るたび、これらの違いを思い出すようにするだけで、文法にだいぶ強くなれるはずです。

I hope that I have a place in your heart too

I hope (that) ~
「~であることを望む」

that は省略できます。

hope と似た意味で wish という単語がありますが、これらの使い分けがしばしば受験などで問われることがあります。

hope は後に現在時制または未来時制が続きます。

I hope (that) the weather will be fine soon.
「天気がすぐに回復してくれることを願う。」

これに対し、wish は後に過去時制が続きます。

I wish (that) I had more money.
「もっとお金があったらいいのに。」

hope と wish の違いは現実感です。話者の感覚として、現実にありうる(気がする)ことを願うときは hope を、現実にはあり得ない(気がする)ことを願うときは wish を使います。

ここでは hope が使われていますので、「あなたの心の中に私の場所がある」、言い換えれば「私のことを特別に思っていてくれる」ことを期待しているように感じられます。

もしこれが wish を使って、

I wish that I had a place in your heart too

と書かれていたら、「あなたの心の中に私の場所がある」ことはほとんど諦めていて、「そんなわけないけど、そうだったらいいのになあ」という意味に聞こえます。

ちなみに最後の too は「~も」の意味で、「あなたの心の中に」の意味を持ちます。

Pick Up! #3

Now and forever you are still the one

これからもずっと あなたは特別な人

対訳:管理人

Now and forever you are still the one

now and forever
「これからもずっと」

still
「変わらずに、それでもなお」

the one
「その人(もの)、例のやつ(もの)」

最後の the one は少し難しいです。

まず押さえておくべき知識としては、たいていの場合、the one を用いるときは、次の例のように後から修飾語句が続くということです。

He is the one with the least experience as a teacher.
「彼は教師としての経験が最も少ない人間だ。」

She is the one who ruined everything.
「彼女が全部を台無しにした張本人だ。」

しかし、この歌詞では the one の後には何も続きません。

そういうときは、上に示したとおり「その人(もの)」と訳しておき、「その」が何を指すのかを考えてみると良いでしょう。

ここでは、少し前に出てきた You will always be inside my heart 「あなたはいつまでも私の心の中にいる」に注目してみましょう。

この内容を「その人」の「その」に当てはめると、「あなたはいつまでも私の心の中にいる人だ」となります。

英語で言えば the one who will always be inside my heart です。

こうした部分を暗に含むと考えて the one を和訳すると、「特別な人」とか「大切な人」あたりが相応しいのでは、と感じるようになるのではないかと思います。

一つ注意しておくと、単に the one だけでいきなり「特別な人」の意味に限定されることはありません。あくまでも文脈を辿った結果、今回はそうなったというだけのことです。

実は上で見た how と同じなのですが、普通はあるはずのものがないという場合、何かが省略されているのでは、と考えることが大切です。

ただし、そう考えられるためにはまず「普通」を知っておかねばなりません。

辞書や文法参考書の例文こそ「普通」の文の宝庫ですから、それらをよく読み、できれば音読するなどして、目、耳、口になじませるように勉強していれば、この大切な「普通」の感覚は身に着いてくるはずです。

頑張ってください。

実は英語じゃなかった love song

お気づきでしょうか?

歌詞の中に「今はまだ悲しい love song」という一節がありますが、この love song の発音は英語ではなく日本語(カタカナ語)です。

まず love ですが、英語としてのアクセントは「o」にあります(発音記号では lʌ́v となります)。

つまり、英語では「ラ」しか強く発音できないのですが、歌では「ラ・ヴー・ソング」のように「ヴー」の部分に力が入っているように聞こえます。

これではまるで、v の後に「ウ」という母音が入っているように聞こえますので、無理やりつづりを書けば vu となってしまい、love という単語とは違う何か、と感じられるのです。

次に song ですが、英単語では語尾が ng の場合、g はほとんど発音されません。

実際に、surfing は「サーフィング」ではなく「サーフィン」であり、Good morning. は「グッドモーニング」ではなく「グッモーニン」ですからね。

※英語では上海(シャンハイ)を Shanghai 、香港(ホンコン)を Hong Kong とつづるのも有名なところでしょう。

ところが、歌の中では最後の「グ」が明確に聞き取れますし、そもそも一拍が与えられています。英語の ng ではこのようなことはありえません。

宇多田ヒカル本人は日本語とアメリカ英語のバイリンガルなので、英語としての「love song」と日本語としての「ラヴソング」を聞き分けられないわけがないはずですから、ここではあえて日本語発音をすることを選んで歌ったのでしょう。

でもそうであれば、歌詞では英語で「love song」とするよりも、カタカナで「ラヴソング(またはラブソング)」としたほうが適切だったのではないかなと思います。

全編英語歌詞バージョン

宇多田ヒカル本人ではなく、Boyz II Men と Eric Martin によってカバーされており、それぞれで異なる英語歌詞があることがわかりました。

気になる方は検索されてみるといいかもしれません。

いずれそちらの歌詞の解説もしたいと思います。

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