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【大学入試改革】英語民間試験の実施延期を決定―萩生田大臣会見全文

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おはようございます。冒頭、私から、大学入試英語成績提供システムに係る今後の方針についてをご報告させて頂きます。

私は就任以来、試験を受ける高校生のことを一番に思いながら、英語民間試験活用のための大学入試英語成績提供システムのあり方について、これまでの進捗状況を冷静に分析しつつ、多くの方々の意見を伺いながら、慎重に検討を行って参りました。

こうした中、先日は私の不用意な発言で、高校生はじめとする皆様に大変なご迷惑をおかけしましたが、この間もさらに多くの方々からご意見を頂くこととなり、より一層、現状の課題を浮き彫りにすることができました。

文部科学省としましては、大学入試センターを通じてということもあり、民間試験団体との連携調整が十分でなく、各大学の活用内容、民間試験の詳細事項等の情報提供不足等、準備の遅れにつながることとなりました。

ここまで準備を進めて頂いた試験団体の皆様にもご迷惑をおかけすることになりました。

大学入試英語成績提供システムは、現時点において、経済的な状況や、居住している地域に関わらず、等しく、安心して試験を受けられるような配慮など、文部科学大臣として、自信をもって、受験生の皆さんにおすすめできるシステムにはなっていないと判断せざるを得ません。

これ以上決断の時期を遅らせることは、混乱を一層大きくしかねないため、ここに、来年度からの導入を見送り、延期することを決断致しました。

私の耳には、これまで頑張って英語の勉強をしてきた高校生の声も届いていますし、皆様にはご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ない気持ちです。

最後に、私から言わなければならないことがあります。それは、今後の話です。

子供たちに英語4技能を身につけさせることは、これからのグローバル社会に必ず必要です。

それを入試でどのように評価していくのか、できるだけ公平でアクセスしやすい仕組みはどのようなものなのか。

新しい学習指導要領で初めて実施をする、令和6年度に実施される大学入試に向けて、私の元に検討会議を作って、今後1年を目途に検討し、結論を出したいと思います。

また、多面的・総合的に学力を評価しようとする高大接続改革を引き続き着実に進めて参ります。

令和2年度から開始する大学入学共通テストの記述式問題の導入など、大学入試改革については、円滑な実施に向けて万全を期して参りたいと思います。

今回の件について、受験生をはじめとした高校生、保護者の皆さんに対する私の気持ちをメッセージとしてお伝えをしたいと思いますので、朗読をお許しください。

文部科学大臣の萩生田光一です。皆様に令和2年度の大学入試における、英語民間試験活用のため、大学入試英語成績提供システムの導入を見送ることをお伝えします。

大学入試における英語民間試験に向けて、今日まで熱心に勉強に取り組んでいる高校生も多いと思います。

今回の決定でそうした皆様との約束を果たせなくなってしまったことを大変申し訳なく思っております。

英語民間試験を予定通り実施するかどうかに関しては、高校生をはじめ、多くの皆様から賛成、反対様々な意見を頂いてきました。

私としては目標の大学に向けて、英語試験の勉強を重ねている高校生の姿を思い浮かべながら、当初の予定通りのスケジュールで試験を実施するために、連日取り組んでまいりました。

しかし大変残念ですが、英語教育充実のために導入を予定してきた民間試験を、経済的な状況や、居住している地域に関わらず、等しく安心して受けられるするためには、さらなる時間が必要だと判断するに至りました。

大学入試における新たな英語試験については、新学習指導要領が適用される令和6年度に実施する試験から導入することとし、今後1年を目途に検討し結論を出すこととします。

皆様が安心して受験に臨むことができる仕組みを構築していくことを、改めてお約束を申し上げます。

今回文部科学相としてシステムの導入見送りを決めましたが、高校生にとって「読む・聞く・話す・書く」といった英語4技能をバランスよく身につけ、伸ばすことが大切なことは変わりありません。

グローバル化が進展する中で、英語によるコミュニケーション能力を身につけることは大変重要なことです。

皆様にもこれからも日々の授業を大切にするとともに、それぞれの目標に向かって努力を積み重ねて頂きたいと思います。

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